午前の仕事を終え、夫と向かったのは“奈良筆 あかしや”さん。
今回は、夫の趣味のお付き合いです。
私と違って達筆(私が悪筆すぎるのですが)な夫の数少ない趣味が書写。
「色々な筆を見てみたい」という訳で。
筆のショールームです。
筆づくりの見学と筆づくり体験ができます。
私達は見学で。
筆の原料となる動物の毛を見せていただきました。
山羊・狸・馬・兎・栗鼠・鹿・イタチ…。サルの毛までありました。
弾力・強弱・長短・墨の含み具合…千差万別の毛質を考慮して、数種類の獣毛を組み合わせて筆を作り上げるそうです。
その中で最高級の毛筆は、山羊の毛(羊毛)から作られたもの。
特に、長江流域で飼育されている雄の山羊の喉元に生えている毛が良いそうで、螺鈿細工を施された立派な筆には50万円の値札がついていました。
山羊の毛だけではなく、他の動物の毛も殆どが中国から輸入されているそうです。
筆の始まり自体が中国です。日本には7世紀頃、飛鳥地方で作り始められたようです。奈良筆が日本の筆のルーツなのですね。
さて、中国頼みの動物の毛。
最近はイタチの毛が入ってこなくなり、イタチの筆の値段が上がっているそうです。
尻尾が使われるそうですが、中国のイタチの方が日本にイタチより尾が長く、何より「日本でイタチ(を含めた動物)を獲る人がいない」そうで。
中国頼み・国内難しい…って、生薬(漢方薬)の世界と同じです。
ですが、日本鹿の毛でしか作れない筆(陶器の絵付けに使うとか)もあるそうで。
奥の深いお話を色々としていただきました。
見学の料金は330円で、筆ペンのお土産つきです。
二人で行ったから二本。でも、使うのは夫だけかな。私、悪筆なので。
書き味も試せるので、嬉々としながら夫が選んだ1本。
私は見てるだけ。くどいようですが悪筆なので、筆どころがサインペンでも書いた字を見せたくない。
今日は、夫の好きなものに付き合う日。
…と思っていたのですが、“筆”は書くためだけのものではないのです。
そう、化粧筆も並んでいました。
肌あたりが超なめらかで…。
買っちゃった。(^^;)
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