6月から9月に流行する「夏風邪」。
冬とは違う症状も辛いもの…。
そんな時、どうします??
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夏風邪?冬風邪?
一口に「風邪」と言っても冬と夏では様子が違います。
原因となるウイルスが夏と冬では違うからです。


●冬風邪
咳や鼻水、発熱等、典型的な上気道症状が多い。
低温・乾燥を好むウイルスが原因。
●夏風邪
上気道症状は少なく、喉の痛みや発熱(高熱が多い)を伴う。
その他、下痢や腹痛といった胃腸症状や発疹、目の充血を訴えることも。
高温多湿を好むウイルスが原因。
漢方的にも夏風邪は熱と湿が原因とされ、寒が原因であることが多い冬の風邪とは区別されます。
知名度の高い葛根湯は風寒を除く漢方薬、夏風邪には不向きなことが多いです。
では、どうする?
大切なのは、水分補給。
喉の痛みが強い時は、ゼリー状のものが比較的飲み込みやすいです。
スポーツドリンクが頭に浮かぶ方もいらっしゃいますが、糖分が多いので胃腸症状のある時に摂り過ぎると、下痢を悪化させることがあるのでご注意。
また、冷たい物は胃腸の働きを弱らせて、更に水のバランスを崩してしまいます。
漢方の観点からは、熱邪と湿邪を取り除くケアが必要です。
●熱邪(熱感や咽頭通)には、熱を冷まして潤す
蓮根やミント、蜂蜜がオススメ。
●湿邪(下痢・倦怠感)には、湿気を取る。
トウモロコシや紫蘇、大根がオススメ。
水分補給は大切だが、冷たいものや甘いものは避ける。
あると便利な漢方薬
熱邪には銀翹散がオススメです。
銀翹散は、喉の腫れを改善する桔梗と炎症を和らげる甘草に清熱(熱を冷ます)作用のある薄荷・牛蒡子・金銀花等の生薬が加わっています。
夏風邪だけでなく、熱感や炎症を伴う症状全般に使えます。
湿邪には藿香正気散がオススメです。
香りのある藿香・紫蘇葉に加え、半夏・陳皮・厚朴等、気(≒エレルギー)を巡らせ、湿(≒余分な水分)を取り除く生薬が含まれています。
殆どが温性(身体を温める)の生薬ですので、クーラーで冷えた・冷たい物を摂り過ぎた…場合の不調にも使いやすいです。
夏風邪だけでなく、長引く下痢や暑さによる食欲不振、倦怠感にも有用です。
どちらも保険診療で扱われない漢方薬ですが、ドラッグストア等で手に入ります。
最後に…
実は、夏風邪で処方される薬の多くもドラッグストアで手に入ります。
夏風邪の多くがウイルスによるもので、抗生物質は不要です。あとは症状に応じて、解熱鎮痛剤や整腸剤、胃腸薬が対症療法として処方されるだけだからです。
受診が必要なケースも勿論あります。
・食事が全く摂れない状態が続く
・息苦しい・呼吸音がいつもと違う
・3日以上たっても良くなる兆しがない
…こんな時は病院へ。
ですが、辛い身体を引き摺って病院に行き、調剤薬局をハシゴして薬をもらうよりも、ほぼ同じ内容の市販薬をのみ、家で寝ている(休息が一番の薬です。せめて、いつもより1時間早く就寝したいものです。)方が楽な場合も多いということを知ってもらいたいと思います。
自分を知って、正しくいたわり、健やかな毎日を。

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