3月末に飛鳥を訪れた私達(「古墳めぐり 飛鳥をぶらぶらしてみました」「桜咲く前の飛鳥へ だけど橘寺の桜に心ときめいたお話」)、今回は別のエリアへ…。
先ずは石舞台古墳。
夫は初めてとのこと。古墳にはまり、あの独特の形を間近で見たいという思いが日に日に募っていたらしい。
私が初めて行ったのは、高校生の頃でした。当時夢中になって読んでいた漫画(同世代の方なら思い浮かぶでしょうか…)の舞台となった飛鳥へ、友人達とサイクリングに出かけたのです。
あの頃は周りには何もなく、デドンと大きな石があっただけの記憶しかないのですが、綺麗に整備されていました。
蘇我馬子の墓ではないかといわれています。
巨大な横穴式石室には圧倒されます。30数個の大きな石をここまで上手く積み上げるとは!
そして、もう一つの古墳…。
石舞台古墳から歩いて行ける場所にも古墳があります。
都塚古墳です。
のどかな風景の中にポツンとありました。いつもの生活と古の風景が共存しています。
こちらも横穴式石室。石舞台古墳よりも古いそうです。
ここでお昼休憩。石舞台古墳近くのお店でお食事。
緑色のうどんはツルムラサキを練り込んでいます。そして、奈良では定番の柿の葉寿司です。
ちなみにツルムラサキの刺し身こんにゃくも売っていました。
帰宅後に酢味噌でいただきました。
噛んでいくうちに、お口の中でほんわかとツルムラサキの風味が漂います。
お昼をいただいた後に立ち寄ったのは岡寺。天智天皇の勅願で創立された日本最初の厄除け霊場です。
ご本尊の如意輪観音像は、日本最大で最古の塑像の観音様です。
近くで拝見でき、その荘厳さに圧倒されます。
本堂から少し歩いた場所にある奥の院石窟。
弥勒菩薩がいらっしゃいます。ちょっぴりドキドキのお詣りです。
そして、飛鳥寺。蘇我馬子の発願により創建された日本最初の寺院です。
創建時は塔を中心に東西・北に金堂を配し、その外側に回廊をめぐらせる本格的な寺院だったそうです。今の広さは、その20分の1程だとか。
飛鳥寺から数十メートル歩いた所に蘇我入鹿の首塚があり、その辺りが当時の飛鳥寺の西門跡です。
首塚を背に写真を撮ると遠くに本堂が。当時の壮大さが想像できます。
そして、ご本尊の「飛鳥大仏」と呼ばれる釈迦如来像は日本最古の仏像です。
…流石、古都飛鳥。「最初」「最古」の文字のオンパレードです。
飛鳥寺は2度の火災で室町時代以降荒廃していきます。建物が焼失して再建されるまで、仏様が野晒しとなっていた時期もありました。
政治の流れに取り残された仏様を大事に守リ続けたのが地域の人々だったそうです。
最古の仏様なのに、後世の修復部位が多くて国宝とはなっていませんが、修復跡は仏様を大事に思う当時の人々の信仰心の表れではと思います。当の仏様にとっても国宝か否かなど大きな問題ではないでしょうね。
そんな人々との繫がりの深い仏様だからこそ、当時のご住職が写真撮影可のご英断をされたとのことでした。このお話を伺う前に写真を撮ってる人々を目にして驚いたのですが、成る程…です。
なので、畏れながら私も撮らせていただきました。
左と右でお顔の印象が変わります。皆様、どうお感じでしょうか。
おまけ。石舞台古墳のお土産屋で思わず買ってしまったミニ埴輪。掌にすっぽり入る大きさです。
実は同じ物を高校生の私は友達とお揃いで買っていました。「不気味可愛い~」と盛り上がって。
かなり長い間(結婚して子供が生まれてからも)引き出しに入っていたのですが、いつの間にかなくなってしまいました。何度目かの断捨離で…かもしれません。
お値段も同じぐらい。ただ自立型ではなかったはずなので、そこは進化?しています。
土産物屋の方いわく「国産」で「おじいさんが作り続けている」そうで。
だとしたら、どちらも「おじいさん作」?まさかね。
色々な意味で飛鳥は歴史ある場所です。
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