仕事帰りに清水寺 〜胎内めぐり 暗闇の中で思ったこと〜

日々の暮らし

学校薬剤師のお仕事の日。
担当校の飲料水検査で採水した検体を薬剤師会(に併設されている試験研究センター)に持ち運びました。

京都府薬剤師会は京都市内の五条坂にあります。
近辺に有名なお寺が点在している場所です。清水寺もそのうちの一つです。

清水五条駅(京阪電車)から京都府薬剤師会まで五条坂を上り歩き(知り合いの学校薬剤師の多くは車を使いますが、市内の運転なんて私にはムリ。💦)、検体(これが結構重い、水だもん。)を運び終え、さらに清水寺を目指しました。
次第に勾配が急になってきます。(多分。決して私の体力がないからだけではないはず。💦)

京都 茶わん坂 清水寺参道

途中で分かれ道。勿論、右へ。茶わん坂です。この辺りは清水焼で有名な地でもあります。

清水寺 三重塔

遠くに三重塔がチラリと見えました。

やっと到着。

清水寺 仁王門

茶わん坂は平日だからかコロナ禍だからか、人通りが少ない静かな様子でしたが、表参道の清水坂は修学旅行生を含めて、そこそこの人だかり(でも、コロナ前のことを考えると寂しい感じかも。)でした。

清水坂 京都

そして、修学旅行生と思わしき男子生徒が、お堂の前で並んでいました。
ここで拝観料を払うのかと(何年も訪れていないので、勝手がわからず…。)近寄ってみると…。

清水寺 隋求堂胎内めぐり

清水寺の境内にこんなお堂があったなんて!

随求堂ずいぐどうのご本尊である大随求菩薩だいずいぐぼさつは、どんな願いでも叶うよう働いてくださる母のような仏様だそうです。
秘仏です。代わりに大随求菩薩をあらわす梵字が記された石(随求石)が地下に安置されています。「胎内めぐり」は、お母さん仏のお腹の中に戻り、暗闇の中で光明(随求石)を発見することで何かを感じる…そんなところでしょうか。

入り口でお寺の方に「左手で手すりを触りながら降りて行って下さい。途中で数珠に変わりますが、手を離さないように。離すと右も左もわからなくなります。」と言われた事が真実であったと衝撃を受けたのは、手すりの感触が数珠に変わってすぐでした。

文字通り真っ暗です。現代社会において、ここまで真っ暗な空間を(しかも、その中を歩く)経験した覚えは私にはないです。

左も右もわからないのは勿論のこと、通路の幅さえわからない。平衡感覚さえ狂いそう。頼りになるのは左手で触っている大きな数珠玉だけ。
不思議な空間に包まれている感じです。

暗がりでも、そのうち目が慣れてくる…と思われるでしょうが、違います。

「身の回りの物体は、光をだしたり反射したりしています。物体が見えるのは、物体からの光が目に入るからです。
眼に物体からの光が入らないかぎり、物体が見えません。ですから、光のない暗闇では、絶対に物体を見ることはできません。」

「大人のやりなおし中学物理」(佐巻健男著)より

こんなところで、科学豆知識を思い出してしまいました。

しばらく行くと、石が置いてあります。そこだけ明るいです。石に手を置いて、一つだけ願い事をしてください。」とと入り口で説明していただいていました。

しばらく…って、どれぐらい?暗闇が時間を長く感じさせます。

そして、ついに優しい光に照らされた丸い石を発見。安堵感からか触れるとぬくもりを感じます。

ここまで来たら、後は出口を目指すだけ。

暗闇の中で光明を見出し、その光明で道が拓けていく…奥深いですね。

…と、暗いところが苦手な私が一人で入って真っ当な感慨に浸れたのは、前後にいた男子生徒達のお陰です。

「真っ暗〜」
「何も見えね〜」
「〇〇(友達の名前)おるか〜」
「早く行けよ〜」

アトラクションじゃないとオバサンは思うよ・・・と、心の中でつぶやきつつ、この元気な声がなくて暗闇に一人きりだったら、怖くて何も考えられなかったなと。
ありがとう、男子生徒諸君。

そしてお約束の清水寺の舞台。立派な本堂にはご本尊である千手観音菩薩が祀られています。
今も昔もお決まりのフォトスポットですね。

こちらも、お約束の人気スポット。清水寺の境内にある縁結びで有名な地主神社。
ここでは女の子の黄色い声が聞こえています。

地主神社 清水寺

私も若い頃、「別れた〜」「彼氏欲しい〜」と言っては、女同士でよくお参りしました。
でも、「縁」というのは男女の関係だけでなく、人と人とのつながりなんだよね…なんて、今なら思えます。

階段を降り、音羽の滝(境内に流れる清水)へ。

清水寺 音羽の滝まで

柄杓で清水を汲むのに夢中な男子学生を撮ってしまうのも申し訳なく、お詣りだけで写真なし。

皆、元気でいいね。楽しそう。修学旅行(だと思う)、行けて良かったね。
彼ら・彼女らの姿が殊更輝いて見えたのは、緑溢れる青もみじのせいかもしれませんね。

清水寺 青もみじ

おまけ。五条坂に行くと買ってしまう「ちりめん」。

京都 水徳 ちりめん


上品な優しい味のちりめんです。
京のお土産に是非どうぞ。

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