養生と漢方 ~セルフメディケーションにつながること~

漢方

一年かけて得た2つの資格。
ほぼ独学だった漢方を基礎から学び直しました。

臨床漢方カウンセリング協会 臨床養生カウンセラー 臨床漢方カウンセラー

改めて感じたのは養生の大切さです。
漢方薬を飲むことだけが、漢方ではないのです。
養生とは「生(生命)を養う」ことです。食事や運動等、生活上の注意を守って健康に過ごすことです。
「養生訓」を記した貝原益軒は人間の体は「自分だけの所有物でなく」、「慎んでよく養って、痛めないようにして、天寿を長く保つべきである」と述べています。(「古くて新しい健康法・・・「養生訓」を読む」

ずっと昔、知り合いの漢方薬剤師に「漢方は“足し算”じゃなく“かけ算”だ。ゼロにどんな大きな数字をかけてもゼロでしょう。」と言われました。
若さに任せて暴飲暴食(勿論、お酒を含む)や夜更かしを続けては、体調不良で漢方薬に頼る私への戒めでした。
確かに基本となる生活スタイルが無茶苦茶(ゼロ)では、どんなに良い漢方薬(大きな数字)を使っても効果なし(ゼロ)です。逆に、基本の生活スタイルがきちんとしている程、相乗効果が得られます。
漢方薬だけでなく、西洋薬、健康食品・サプリメント、その他の健康法についても同じ事が言えそうです。

これって、セルフメディケーションそのものですね。
セルフメディケーションについて、「自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てすること」と世界保健機関(WHO)は定義しています。
養生は昔から受け継がれているセルフメディケーションといってよいでしょう。日本においては、国民皆保険制度がなかった昔の方が浸透していたかもしれません。

コロナ禍で「体の調子が悪ければ取り敢えず病院へ…」が難しくなりました。
医療崩壊については別の場で議論する必要がありますが、日頃より自身の健康管理を行い、軽症なら市販薬で様子をみて必要に応じて受診する・・・、そうした工夫を身につける事が大切だと思います。

漢方の観点から不調の原因を探り、養生や漢方薬を通じて(勿論、西洋医学に委ねるべきところは委ねて)健やかな毎日をお手伝いできればと考えています

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