しくじり漢方② 読めない漢方薬の数々

漢方

「漢方が好き!」と言いながら、若い頃は雑多な知識を寄せ集める事しかできず、恥ずかしい失敗談は数知れず。
私に限らず、一般の医療従事者(医師も含め)は漢方を勉強する機会が、西洋医学に比べて圧倒的に少ないものです。なので、漢方家の方からすれば「えっ??」と思われるようなエピソードも数知れず。

今回は漢方薬の読み方です。

ある日の処方箋…。

処方1) ツムラ五積散 7.5g 分3毎食前 14日分

薬局に在庫がない!
そんな時は、系列店に電話して分けてもらいます。
私「お疲れ様です!そちらに“ごせきさん”あります?」
他店薬剤師「…それって“ごしゃくさん”?ありますよ。」
…間違えた。恥ずかしい。

漢字の読み間違いは、日常のあるゆる場面で遭遇しますが、漢方薬でも然り…です。
簡単な漢字であっても「えっ?そう読むの??」となったり、そもそも「こんな漢字あったの?」となったり…。

例えば…。
●五積散(ごしゃくさん)
●参蘇飲(じんそいん)
●温清飲(うんせいいん)
●荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)
●芎帰膠艾湯(きゅうききょうがいとう)
●治打撲一方(ぢだぼくいっぽう)
●葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)

これらは保険適応のある医療用エキス剤の一部ですが、漢方薬や生薬の名前は、他にも山程あります。
その名は、益々カオス…。

例えば…。
●銀翹散(ぎんぎょうさん)
●清上蠲痛湯(せいじょうけんつうとう)
●柴葛解肌湯(さいかつげきとう)
●梔子豉湯(しししとう)
●柿蔕湯(していとう)
●響声破笛丸(きょうせいはてきがん)

もっと奇天烈な名前もあるのですが、そうなると漢字変換ができないものも。
今なら色々な検索方法で読み方を調べることができるのですが…。
ルビのない書籍がうらめしかったものです。
ご興味のある方剤は、検索してみてくださいね。丸投げですみませんが…。m(__)m


あの頃のような失敗はなくなりましたが、漢方は奥が深く
「えっ?そうだったの…」
「知らなかった…」
ということは今だに沢山あります。

無知を知り、恥じる日々…。
学びは生涯続きます。

「明日死ぬかのように生きよ。永遠に生きるかのように学べ。」
…マハトマ・ガンディー

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