長谷寺に続いて(秋の特別拝観①)向かったのが金峯山寺。きっかけは、こちらのチラシ↓。
日本最大の秘仏といわれている金剛大権現の特別ご開帳です。
長谷寺を歩き廻り、体力を消耗した運動不足のアラフィフ夫婦(私達のこと)、こちらのお寺は長谷寺ほど広くないのではと勢いで来たものの、随分手前で車を止められ(無情にも「通行止め」の看板が~)、問答無用に駐車場へ。
ここから金峯山寺の玄関(と言っていいのかわかりませんが)、仁王門まで1000メートル程・・・。
お山だもの。やはりハイキングですよね。
仁王門は大修理中。平成30年から着手、令和10年度に完成予定だそうで、壮大な事業ですね。
仁王門にいらっしゃった金剛力士立像は奈良市内にある奈良国立博物館へお移りになっています。
本堂である蔵王堂も防災施設整備工事中。文化財を守るのは、本当に大変。
さて、ご本尊の金剛蔵王権現。三体いらっしゃいます。釈迦如来、千手千眼観世音菩薩、弥勒菩薩が柔和なお姿を捨てた仮のお姿だそうです。
柔和なお姿のままでは衆生を救えない…という修験道の開祖、役行者の祈念から三仏が忿怒のお姿に転じられたとか。甘い顔ばっかりしてたら凡夫の人間は何をしでかすかわからない…という感じかしら。
大きな青色の荒々しい仏様が三体並んでいる風景は、かなりの迫力です。
さらに、心の内を打ち明け懺悔する「発露の間」が御前に設けられていて、より金剛蔵王権現立像に近づいてお詣りができます。
近くでお顔を拝すると、確かに忿怒の荒々しい表情をされているのですが、単に怖いという感じではなく、どこか優しい感じもしたりして。
「まったく、お前ら人間は…」とやきもきされながら見守ってくださってるような…。(あくまで私の主観ですが。)
そして、特別拝観でいただいたお守りとエコバッグ。
帰りも勿論テクテク歩きます。
所々で見かける山合の風景。吉野の桜。
春だったら、とんでもなく素敵だったでしょうね。人出もとんでもないと思うけど。
そんな桜の木々を眺めながら、休憩。
吉野といえば吉野葛!・・・なので葛餅で一服。
最後に、帰りの道の駅で葛湯を購入。
ニッキはシナモンのこと。生薬として用いられる場合は「桂皮」と呼ばれます。若干、用いられる樹皮の種類が各々違うのですが、全てクスノキ科の樹木で香りもよく似ています。
桂皮には身体を温めて発汗を促す働きがあり、鎮痛・健胃等に用いられます。
当帰はセリ科の植物で、根の部分を生薬として用います。補血・強壮・鎮痛・鎮静作用があり、冷え症や各種の婦人薬に用いられています。
葉の部分は「非医扱い」(医薬品でない)なので、最近は和のハーブとしてお茶や料理に用いられているようです。
葛の根が生薬として用いられる場合は「葛根」と呼ばれ、解熱・鎮痛・鎮痙作用があります。お馴染みの葛根湯に用いられています。
同じく根の部分を用い、そこからデンプン質を取り出したものが葛粉です。ご紹介の葛餅や葛湯の原料ですね。もっとも、希少価値が高い(手間暇かけてとれる葛粉は僅かだそうで)のでサツマイモ等の他のデンプン質を混ぜて作られている事が多いのですが。
立冬を過ぎ、暦の上では冬になりました。朝晩冷え込むこの季節、葛湯でホッとひと息あたたまるのも良いですね。
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