GW初日、佐藤薬品さんの芍薬の摘蕾作業ができるイベントへ。

切り花としても人気の芍薬。
ですが、生薬として用いるのは根の部分。
根を太らせる為、咲ききる前に摘んでしまいます。
生け花用に長めに数本いただき、短めのものは殆ど摘み放題。
全て長めに切ってしまうと、根が育たないそうです。

短く切ったものも、お水に漬けておけば、グングン蕾が膨らんで…。
咲いた♪咲いた♪



イベントに参加されていた方の「お風呂に浮かべたら素敵かも」のお一言を思い出し…。

ゴージャス〜♪
映える〜♪
香りは微か(ちょっと特徴ある花の香りなので、これぐらいが丁度良いかも)ですが、視覚のインパクトだけで、リラックスできるんだ!と、新発見ではありました。
お茶にもしてみました。
芍薬の根の部分は“薬”ですが、花の部分は食用として認められています。


カモミール・ローズヒップと合わせたのと、ほうじ茶ベースに菊花・枸杞の実を合わせたものと。
コンセプトは目を休めてリラックス…かな。
芍薬の薬効は鎮痛・鎮静・鎮痙・補血。
こむら返りに重宝する芍薬甘草湯にも使われています。
指標成分であるペオニフロリンは、花にも含まれています。ほっこり緊張を和らげるのに良さそうです。
芍薬は「立てば芍薬」と美人の形容詞になっている華やかな花。
「立てば芍薬。座れば…何だっけ?」と検索(便利な世の中だ)してみると、ありました。
“立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花”
そうでした、そうでした。
そして、目に飛び込んできた情報が。
「美しい所作の形容以外に、女性への生薬の使い方を表している」と。
生薬の使い方とは?!
すなわち
立つ→気が立っている女性には緊張を緩ませるシャクヤク(芍薬の根)を。
座ってばかり→血行不良な女性には血の巡りを良くするボタンピ(牡丹皮=牡丹の根)を。
歩く→百合の花のようにユラユラ不安定に歩く女性には、精神を安定させるビャクゴウ(百合の根)を。
このご時世、女性の容姿云々はないのでは…なんて思いもしましたが、女性が美しく健やかに過ごす為の知恵ならば、悪くないフレーズかも。
話戻って、芍薬の花。
どんどん咲いていく花びらを、どんどん乾燥させていきました。

チビチビ使います。
芍薬と共に過ごしたゴールデンウィーク終盤の5月5日は端午の節句で、こどもの日。
そして、くすりの日。
その昔、推古天皇が薬狩り(鹿の若い角=鹿茸や薬草を採取)をしたと記録されている日です。
なので、最近手に入りづらい菖蒲(この日だけ普通に売ってた記憶があるのですが…)の代わりに、大和当帰葉と大和芍薬の花をお風呂に。

香りは情緒や機能の調節を司る「肝」の働きを整えます。
節句とは季節の節目になる日のこと。
まだまだ気温差のある時期、肝のケアは大切です。
そして、初夏に向けて湿度が高くなってくるので、「脾」(≒胃腸)のケアもご一緒に。
漢方の知恵と工夫で、健やかな毎日を…。

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