Instagramで佐藤薬品工業さんが「大和当帰湯もみ作業見学」を企画されていることを知り、意気揚々と申込みしました。
奈良県橿原市にある製薬メーカーさんです。以前に訪れた「くすり資料館」のある三光丸さん(「薬の博物館で“奈良と薬”に触れてみた!」)のご近所(車では)。奈良は製薬メーカさんが多いのです。
これが大和当帰。
当帰はセリ科の多年草で、根の部分を生薬として用います。婦人薬に使われる生薬の一つで、当帰芍薬散や四物湯など、様々な漢方薬に含まれています。(「お気に入りの薬味から生薬を考える 〜当帰について〜」)
奈良県を主に日本各地で栽培されていた当帰ですが、安価な中国産の流入や栽培者の高齢化で生産量は激減している状況です。そんな中、佐藤薬品工業さんは、2015年から栽培プロジェクトを立ち上げて栽培を開始されたそうです。
さて、湯もみ作業。
湯もみ作業により、細かい土や泥が落ち、乾燥中に付いた菌の殺菌をし、根の糖分が糖化することで甘みが増すそうです。
12月に収穫、翌年の2月まで一次乾燥を行った当帰を60度のお湯と一緒にコンクリートミキサーに入れ、回転させます。これで、土や泥を落としていきます。
手洗いで根と根の間につまっている泥を取り除いた後、成形です。
細い根の部分を軽くねじり、馬の尻尾のような形に整えます。
これを馬尾当帰と呼びます。
こうして、出荷まで乾燥させます。
大和当帰の栽培を始めてここまで3年程、手間と苦労が察せられます。
当帰の栽培の様子も見学させてもらいました。当帰の苗です。
生薬として用いるのは根の部分。品質の良い生薬の為には、開花や葉の生長をセーブする必要があるそうです。
最近は和のハーブとして当帰葉が用いられていますが、こちらは伸びた葉を年に数回収穫します。
栽培の方法が別なのですね。
近頃、大和当帰の栽培面積が増加しているのは当帰葉の方のようです。
根も葉も奈良での栽培が軌道に乗ると良いですね。
薬草風呂作りも体験させてもらいました。
左から大和当帰葉・ヨクイニン(ハトムギ)・生姜です。
当帰の香りが楽しめました。お湯も柔らかくなって気持ち良かったです。
こちらは佐藤薬品工業さんの入浴剤。
大和当帰エキスと酒粕を配合しています。
お肌ツルツルです。
酒粕は、日本酒作りが本格的に始まったとされる奈良県の正歴寺の酒母(菩提酛)仕込みのものとか。こちらも興味ありです。
奈良は推古天皇の御代から薬と関わりの深い地です。
お風呂でマッタリしながら、奈良の生薬栽培を願う薬剤師Aでした。
コメント
早速調べました!!
楽しそうですね。
今年は京都だけでなく、奈良にもちょくちょく出かけようと思ってるので、是非行ってみたいです。
ただ、この情報はインスタでしか分からないんですかね?
実は、インスタやってなくて…(^-^;
(写真は見れるけど、内容が読めなくて、さらにしばらく見てると、ログイン画面が出て見れなくなっちゃう…)
ありがとうございます!
当帰以外にも芍薬や生姜等、色々栽培されていて、収穫体験等のイベントもあるみたいです。
でも、instagramの発信だけかも…(^_^;)
そうなんですね…(^-^;
今時やってないほうが悪いですね…(笑)
instagram、私も後発組?です(^_^;)
アカウント非公開で“見る専”でもいいかもです。
…なんて言っちゃいましたが、私はXもThreadsも怖くてできてません(^_^;)