突然のクシャミ連発…そんな時どうする? 花粉症の人は気をつけて

薬局から

クシャミ連発!!
そんな時、どうしますか?

「薬のまなきゃ!!」
「病院行かなきゃ!」
…本当にそうでしょうか?

薬局で問題勃発?

花粉症の時期、薬局でよくあるやり取り…。

「アレルギーを抑える薬です」
「風邪薬じゃないの?」

「クシャミや鼻水の薬です」
「花粉症の薬だよね?」

原因が風邪だろうと、花粉だろうと、クシャミは生体防御反応の一つ。
出される薬に大差はありません。

だされる頻度が高いのは、抗ヒスタミン薬(抗アレルギー薬とも)。
花粉に限らず、アレルギー性鼻炎で耳鼻科の抗アレルギー薬を服用中なのに、クシャミが続いて「風邪かも」と内科を受診、同じ類の抗アレルギー薬が処方されることがあります。

症状によっては併用することがあるものの、基本的には抗ヒスタミン剤を数種類服用することはありません。
短期間ならともかく、「クシャミがおさまらない」と内科でも抗アレルギー薬が処方されると…。

副作用である眠気が増強する恐れがあります。
「眠くないよ」と仰る方でも、無自覚の集中力・判断力・作業効率の低下を引き起こしている可能性があります。

そうならない為のお薬手帳。
そうならない為に、きちんと自己申告を。

さらに残念なことに、うっかり重複服用が判明した方の多くは「1種類だけでも、2種類でも変わらない(良くなっていない)」と話されます。

効果(ベネフィット)がないのに副作用(リスク)の心配だけ残る状態です。

そもそもクシャミの原因は?そこから考えられる対策は??

風邪でも花粉症でも、クシャミ・鼻水の大半の要因は“冷え”にあります。
漢方的には、冷えにより“水”の巡りが悪くなることによって起こると考えられます。


●薄着になっていませんか?
首・手首・足首…いわゆる「3つの首」を冷やさないようにしましょう。
鼻周りをホットタオルで温めると症状が楽になります。

●水分を摂り過ぎていませんか?
冷たいものは、当然身体を冷やしますが、温かいものでも沢山摂ってしまうと、溜まった“水”が結果的に体を冷やします。

●運動不足では?
身体を動かすことで熱が生まれます。
運動不足だと熱が作り出されず、“気”や“水”の巡りも悪くなります。

‥‥普段の生活を振り返ることで出来るケアです。

それでもクシャミが続くなら…

抗ヒスタミン薬を「症状の酷い時だけのんでいます」という方がいらっしゃいます。
のんだり、のまなかったり…で、症状に悩まされることが多いので、継続した服用をおすすめしています。

それでも辛い時は、漢方薬もおすすめです。
クシャミの他に、ツーっと水洟が出る場合は小青竜湯しょうせいりゅうとうを、鼻づまりがある場合は葛根湯加川芎辛夷かっこんとうかせんきゅうしんいが効果的です。

クシャミが続き、鼻水に粘りや色がついてきたり、頬が痛むようになれば、原因は“冷え”からではなく“熱”を帯びてきたサインです。この場合は、別のケアが必要です。

まとめ

クシャミが続いた時のケアについてお話しました。
花粉症の具体的なケアについては「花粉症に漢方ができること〜生活の質を下げない工夫は?〜」をお読みください。


慌てて薬を使ったり、受診する前に、出来ることがあります。
薬をのんでもスッキリ良くならない時にも、出来ることがあります。

自分を知って、正しくいたわり、健やかな毎日を…。

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