追憶の茶葉 〜新茶の季節に思い出す…〜

日々の暮らし

ゴールデンウィークは如何お過ごしでしたか?

私は母の様子を見に実家へ。
父亡き後、母は一人で野菜や果物を作って(そこに畑がある限り、何かを作らないと気が済まないらしい…)暮らしています。

以前は、ゴールデンウィークに茶摘みをしていました。
父と母、殆ど戦力にならない不慣れな私と夫、戦力というよりマスコットな幼い息子…の5人での茶摘みです。
朝早くに茶畑に行き、日が高くなって気温が上がるまでに(気温が上がると茶葉は変色していきます)摘みきって、すぐに製茶工場へ運びます。摘み方にはこだわりがあり、はさみ等で刈り取ってしまうと固い葉も混じってしまい味が落ちるので、手で新芽の部分だけ摘み取っていました。
丁寧に、でも手早く…。
そうして出来た我が家の新茶は一級の茶葉でないものの、とても薫りの良い美味しいものでした。

お茶の葉は「茶葉ちゃよう」と呼ばれる生薬となり、頭痛(特に女性のホルモンバランスに影響される常習性の頭痛)に用いられる「川芎茶調散せんきゅうちゃちょうさん」に含まれています。
薬膳の観点からも余分な熱を取り去り、利尿の効果があるとされています。

月日は流れ、父は逝き、息子は部活中心の毎日、私もフルタイムで働くようになりました。そして、母一人での管理が厳しくなり、お茶の木は今では生け垣として残るのみとなってしまいました。
それでも、この季節には綺麗な新芽をのぞかせています。

茶葉 新芽

製茶にする程の量は到底取れないので、かき揚げにしてみました。

茶葉のかき揚げ

お口の中でお茶の香りが広がります。

実家から戻り、ブログを書きながら、気づきました。
「少しの量でも家で製茶できるのでは?」
…早速ネットで検索。蒸し器とホットプレートがあれば、できるみたい。
気づくのが遅かった〜。来年の課題にしよう。

来年、これから先のゴールデンウィーク、我が家の「形」はどうなっているのでしょう。
変わらないものなんて、どこにもない。
だからこそ、1日1日を大切にしたいものです。
幼い息子を取り囲んだ家族の「形」が日毎に輝きを増しているように、これから先の「形」も輝けるように…。

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