頭が痛い!…そんな時どうする?鎮痛剤もいいけれど…

薬局から

頭が痛い!…そんな時は、どうしますか?

日本国民の4人に1人は頭痛もち…といわれるぐらい、メジャーな?身体の不調である頭痛。
そして、その大半が受診せずに市販の医薬品やサプリメントで対処しているともいわれています。
一見、セルフメディケーションが進んでいる不調ともいえそうですが…。

多くの方が使われている鎮痛剤。賛否両論ありそうです。
私は、取り敢えず鎮痛剤でも構わない、と思っています。

仕事や勉強、家事…頭痛を抱えながらでは非効率です。鎮痛剤は良くない…と、ギリギリまで我慢してからのむよりは、初手からのむ方が治りが早いです。
それなりに早く効くし、安価です。

安全性が高いのはアセトアミノフェン製剤ですが、ロキソプロフェンでもイブプロフェンでも、“たまに”のむ程度なら副作用を過度に心配する必要はありません。

そう“たまに”なら…。

頭痛が1か月に15日以上あり、3ヶ月を超えて1種類以上の鎮痛剤を定期的に使用している場合、薬物乱用頭痛の可能性があります。
さらに、薬剤の使用過多は片頭痛が慢性化する原因ともなります。

度重なる頭痛は、その原因を紐解くことが大切になってきます。
●どのような痛みか
●どんな時に起きやすいか
●酷くなる(又は楽になる)のはどんな時か
…まずは自分の身体の観察を。

漢方的に痛みの原因は、次の2つに分けられます。

不通則痛ふつうそくつう(滞ることにより痛む)
身体を巡る“”・“けつ”・“すい”の流れが悪くなると痛みが生じます。
具体的には、ストレスや血行不良、浮腫み等が挙げられます。

不栄則痛ふえいそくつう(不足することによる痛む)
“気”・“血”が不足し、必要な部位に行き渡らなくなることにより痛みが生じます。
具体的には疲労や貧血、食生活の乱れが挙げられます。

漢方では、そうした情報をもとに養生(生活の工夫)や漢方薬を考えていきます。
※気血水についてはこちらの記事→「中医学 事始め③ 〜人の身体は気・血・水で動いている?(気血水弁証)〜」をご覧ください。

鎮痛剤よりも漢方薬の方が長引かずにすむことが多いのは、風邪の時です。
葛根湯かっこんとう銀翹散ぎんぎょうさんは、救急箱に入れておくと便利です。
※葛根湯・銀翹散についてはこちらの記事→「我が家のクスリ箱⑤ 葛根湯の使い方」「我が家のクスリ箱③ 銀翹散・桔梗湯の使い方」をご覧ください。

勿論、受診が必要な場合の頭痛もあります。
●経験のない痛みや、増していく痛みがある
●脱力・痺れ・痙攣を伴う
●月に15回以上の頭痛があり、その度に鎮痛剤を服用している
…このような場合は病院へ。セルフメディケーションにこだわらないことも大切です。

自分を知り、正しく労わり、健やかな毎日を。

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