誰かの“大好き!”を知るのは楽しい 〜「キリン解剖記」を読んで

日々の暮らし

唐突ですが、白浜アドベンチャーワールドの3頭のパンダが中国に帰ることとなりました。
“浜系”(アドベンチャーワールド生まれのパンダの一族。世界的にも有名なのです。)の立役者である永明パパが役目を終えて故郷に帰るのは少し寂しいです。
“パンダビジネス”や“パンダ外交”等といわれ、カワイイだけでは済まない面もあるパンダです。
それでも何とも言えない人間臭い仕草や、進化の仕方を間違えた?(ある意味、人間が介入しないと絶滅する?)とも思える不思議な生態…やっぱり私はパンダが好きです。

…ごめんなさい、今日はパンダでなく、キリンのお話です。

「キリン解剖記」(郡司芽久著 ナツメ社)です。
幼い頃からキリンが好きだった著者、キリンの解剖が舞い込むと全ての予定をキャンセルして馳せ参じます。彼女の”キリン愛”がビシビシ伝わります。
そして、解剖を通じてキリンの首や筋肉の不思議が解明されていきます。
パンダに限らず生き物の生態を見聞きするのが好きな私(そのくせ触れ合いは苦手なあたり、決して”動物好き”とは言えないのですが…)は、ワクワクしながら読めました。

もう一つ、感銘を受けたのが「博物館のあり方」です。
博物館の標本の収集は、3つの「無」=「無目的」「無制限」「無計画」から成ると、著者は述べています。
「研究に使わない」「忙しい」「場所がない」…今いる人間の都合で博物館に収める標本を制限してはならない。何故なら、今は必要でなくても100年後の誰かが必要とするかもしれないから。

無目的・無制限・無計画。「何の役に立つのか」と問われ続ける今だからこそ、この「3つの無」を忘れずに大事にしていきたい。

「キリン解剖記」

…子育てにも通じるかなと思いました。
親の思い(都合)を超えたところに、子供の人生の転機があるかもしれません。知らずにそれを潰しちゃっていないか…。
今の時代にはとても大切なことだと私も思います。

ところで、「キリン解剖記」のジュニア版がでていることを最近になって知りました。

親子で読まれた方、感想を聞かせて欲しいです。

コメント