伝えるのって難しい… 五苓散をのんで欲しかった件

漢方

こちらのブログでも、下痢のセルフメディケーションについて書かせていただきました。
(「下痢した!そんな時、どうする?…病院に駆け込む前にできること」)
同じくInstagramでも紹介させていただいたのですが・・・。

ある日の知人との立ち話です。

「この前、炎天下で出歩くことがあったので、先に生脈散をのんでおいたの」
(へぇ…通だね。)
「歩き回って、あまりに暑いからコンビニで買ったポカリスエットを一気に飲んだら、トイレ直行よ」
(えっ?下痢ってこと…??大変!)

「でも、大丈夫!だって書いてたよね“落ち着いて”って。」
(ありがとう、Instagramみてくれて^^;)

確かに書きましたけどね。
でも、慌てるのが人の常だと思うけど。

「病院行っても、整腸剤だけでしょ?だから、ビオフェルミンのんどいた」
(ありがとう、Instagram読んでくれて^^;)

確かに書いたけれどね…。それで大丈夫だったのかな。

「でも、ホント大変だった。喉は渇くのに、飲んだら下痢…の繰り返しで」
(えっ?口渇と下痢??)

五苓散、持っていなかった??
それも書いていたのだけど…。

「えっ?五苓散って下痢の薬だった??」

雨の日の頭痛に五苓散を常備されていた方だったのですが…。

熱中症対策の二本柱は、外部冷却(体表を冷やす)と内部冷却(冷たいものを飲む)です。
が、喉の渇きを癒やす為に冷え過ぎた飲料を一度に沢山摂ってしまうと、急激な冷えで胃腸の機能が低下、水分を吸収できずに下痢となってしまいます。
喉が渇いて飲む→トイレ直行…を繰り返すのは、まさに今回のケースです。

幸い脱水症に陥ることもなく、数時間の苦難(!)、で済んだそうですが…。晩にも生脈散を服用したのが良かったのかもしれません。
五苓散、のんで欲しかったです…。

炎天下の外出先での突然の下痢。
戸惑いと不安が大きかったと思います。
そんな中での「落ち着いて(→慌てなくても大丈夫)」は、うってつけの情報だったかもしれません。

その先の情報(五苓散が便利)に辿り着く前に安心してしまったのかも。
伝えたいことが全て伝わる訳ではないことを改めて認識させられました。

そして、人は真偽に関係なく、安心できる情報、信じたい情報を受け入れます。
自分が伝えた説明が、自分の思わぬ形で受け止められていたら…。
色々と考えさせられた、ある日の立ち話でした。

ちなみに、「今度は五苓散で」と説明したその後は…。

●出かける前と出かけた後の生脈散。
●冷たい飲み物は一気にとらない。
●冷え過ぎたペットボトル飲料は手に持って(手のひら冷却は外部冷却の一つです)、しばらくしてから飲む。

…工夫で、急な下痢は勿論のこと、この夏の猛暑を乗り切れたそうで。

五苓散を使わずに済んで何より…かな。
ようやく秋の気配を感じるようになりましたが、まだまだ暑さ対策は必要です。
秋に向けて、暑さで消耗した身体のケアも大切です。
皆様、ご自愛ください。

※おことわり:個人の同定防止に脚色を加えていますm(__)m

※五苓散・生脈散については「我が家のクスリ箱① 五苓散の使い方 」・「我が家のクスリ箱② 生脈散の使い方」をご覧ください。

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